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ぼくFTO、17歳。

今や、世界で生産されている
エンジンの、90％以上が
直列3・4気筒なんだって。

実用品としてみたら
それで良いけどさ。

車には、そうじゃない
使い道もあるんだよ！


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車のエンジン、色々な形があります。
正確には、ありました。
…なのかも知れないです。


しばらく前から、自動車業界に押し寄せた
エコ正義の波は、それまで変化に富んだ
進化を遂げていたエンジンを、
たった数パターンの成功例に
集約しようとしています。

今や、世界で販売されている
自動車用エンジンの90％以上が、
直列エンジン。
しかも、3気筒か4気筒。

小型車にはそのまま載せて、
大型車には、スーパーチャージャーや
ターボで過給して。

そんな感じで、まさに
「間に合わせ」てしまっている風に
思えます。

エンジンには、こんなに色んな形のが
あるんですよ！






で、国内メーカーも、過去には
色々なエンジンを作っていたんです。


※H型は水平対向エンジン
　数字は気筒数
　REはロータリー、続く数字はローター数
　HVはハイブリッド
　EVは電気自動車
　PHEVは、ガソリン発電可能な電気自動車

●トヨタ
　直　列　3・4・6
　Ｖ　型　6・8・10・12
　Ｈ　型　2
　その他　直4HV・V6HV・V8HV・直4PHV

●日産
　直　列　3・4・6
　Ｖ　型　6・8
　その他　直4HV・直4EV

●三菱　
　直　列　3・4・6
　Ｖ　型　6・8
　その他　直3EV・直4PHEV

●マツダ
　直　列　3・4
　Ｖ　型　6
　その他　2RE・3RE・直4HV

●ホンダ
　直　列　3・4・5
　Ｖ　型　6
　その他　直4HV

●スバル
　直　列　3・4
　Ｈ　型　4・6

●スズキ
　直　列　3・4
　Ｖ　型　6
　その他　直3HV

●ダイハツ
　直　列　3・4


さすが世界一のトヨタです。
製造経験豊富！
特に、V10・V12エンジンを持っている
メーカーは、日本ではトヨタだけ。
世界的にも、数社しかありません。

日産も、大きなエンジンを
沢山持っています。
V8エンジンを持っていることは、
高級車を作っている証です。
EVも頑張っていますね。

三菱も、技術を持っていますよ。
高級車用V8エンジンも、EVも。
そして、ガソリンで充電できる
EVの、PHEVも作っています。
国内唯一です！

マツダといえば、ロータリーエンジン！
今は無くなって久しいですが、
マツダの象徴ですね！

エンジン屋のイメージがあるホンダ、
研ぎ澄まされた刃ようなエンジンを
作ります。他と一線を画す精度です！
でも、エンジンの種類に限って言えば
豊富ではなかったりします。
市販のV8エンジン、開発が毎回頓挫して
今まで一度も、持てていません。
だけど今度のNSXは、V6HVだ！

スバルといえば、水平対向！
進化を続けながら、今も
連綿と作り続けられています。

スズキ、軽自動車のイメージですが、
エスクード用に、V6エンジン持ってます。
どうか、作り続けて欲しい！

ダイハツは、小型車用エンジンがメイン。
だから、小型の直列エンジンしか
持っていません。
ある意味、今の時代に一番マッチした
自動車メーカーなんでしょう。


…という感じで、日本メーカーも
過去には、色々なエンジンを作って
そして、そんなエンジンが載った
個性的で面白い車を作っていたんです。

だから、欧州の波に飲まれて
直列エンジンに集約されてしまうのは
勿体無いし、惜しいんですよね。

これって、車が実用品として
身近になった証拠でもあるんです。
実用品に、極度のこだわりを持つ人なんて
居ないですもんね。
こだわりが無ければ、直列3・4気筒エンジンで
十分ですもん。

こだわりを持つとしたら、趣味品です。
車はもう、趣味のものでは
なくなってしまったのかなぁ…。


あ、ところで。
世界で一番、色んなエンジンを
作っているメーカー、どこかというと。
フォルクスワーゲングループです。

ロータリーエンジン以外のエンジンは
ほとんど作って市販したんじゃないかと
思えます。こんな感じです。

　直　列　2・3・4・5・6
　Ｖ　型　6・8・10・12
　ＶＲ型　4・5・6
　Ｗ　型　8・12・16
　Ｈ　型　2・4・6
　その他　直3HV・直4HV・V6HV・V8HV
　　　　　直3EV

VR型エンジンを量産したのは、
フォルクスワーゲンだけです。
そして、VR型をさらにV字に組んだ
W型を量産したのも、フォルクスワーゲンだけ。

ちなみに、フォルクスワーゲンの
頭文字を略すると、VW。
社名のエンジンを両方、持っているわけです。

でも、現代の直列エンジンへの回帰
最初に始めたのは、この
フォルクスワーゲンだったんですよね。

大排気量NAエンジンを、
小排気量加給エンジンに切り替えて、
燃費と環境性能を向上させよう！と。

それに、世界中のメーカーが
乗っかってきたわけです。

でも、そのフォルクスワーゲンは、
今でも、色んな型式のエンジンを
作り続けているんですよ。


車に限った話ではないですが、
わたしは、

　文化の豊かさ ＝ 選択肢の豊かさ

だと思っています。

どんなに便利になろうが、
経済力を持っていようが、
限られた選択肢しかない生活は
決して、豊かではないと思います。

バブルの崩壊って、実はこの辺も
絡んでいるんじゃないかと思うんです。

日本人って、みんなと同じところに
殺到する傾向があるでしょう？

せっかく経済力を持ったのに、
みんな、同じことしかしない。

だから、一時的にその分野の
景気だけが良くなるけれど、
飽きが来たら、ガタガタに崩れる。

もつ鍋屋なんて、見事なもんでした。
家の近所にも、びっくりするくらい
もつ鍋専門店が出来たけれど、
今、一軒も残ってないです。

本当は、流行が過ぎても
そこに残っている人、居たって
良いんですよね。

いや、居ない方がおかしいんです。

流行が起こる度に、新しい分野が
開拓されて、時間をかけて浸透していく。

そういう動きがたくさん出来れば、
経済の伸びていく方向が、
たくさん産まれて、成長に行き詰ることが
少なくなるんじゃないかと思うんです。

でも今って、次の流行が出てきたら、
今の流行を、しっかり片付けちゃうでしょう？
日本人、几帳面。

そして、過去の流行を楽しんでいる人を、
流行おくれのダサいヤツ、にしちゃうん
ですよね。

もしこの先、本当に景気回復したとしても、
また、みんなで同じ生活スタイルに
殺到したら、受け入れきれなくなって、
パンクして、飽きられて、不景気に逆戻り。

本当に良いと思ったのなら、
人の真似をするのは、良いと思います。

でも、人から孤立しないように、
とりあえずの安心を確保するために、
人の真似をするの、ってどうなんだろう。


色んな選択肢があって。

そんな選択肢を、好きか嫌いかは
とりあえず置いといて、
でも、認め合えている。

そんな風になれば、豊かな生活
手に入るんじゃないのかなぁ。


…で、取り急ぎ。

今のわたしでは手が届かない
ものすごく高価なのでも良いから、
たくさんのエンジン、残しておいてね！

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